<大屋根廻り>
後面 懸魚:「鳳凰」
枡組 尾(大)垂木
妻 欄間「顧雍 密に呉主に荊州を斃(たおさ)んを勧む」【三国志四偏巻ノ九】
平 欄間 「周瑜 魯粛に密計を授く 」【三国志四偏巻ノ六】
平 欄間 「ホウ統 孔明に献敵す」【三国志四偏巻ノ六】
平 幕板:「廬俊義 史文恭を活堤(いけど)る」【水滸傳十二偏五】 
平 幕板:「石黄 張良(黄石公と張良)」【漢楚軍談】
<小屋根廻り>
後正面 鬼板:「獅噛み」
枡組
妻 欄間:「司馬温公の瓶割り」【唐子遊び】
(大屋根廻り)
鬼板:「獅噛み」
箱棟:「雲海」
懸魚:(正面)「鷲」、(後面)「鳳凰」
車板:(正面)「二見浦」、(後面)「馬超 夢にて猛獣と挑む」【三国志四偏巻ノ七】
枡組 尾(大)垂木:「龍頭」、肘木:「猫頭」、化粧垂木:「獅子」
枡合(間):「二十四考」
台(臺)輪:「雲海」、台輪端:「獅子」
頭貫:「雲海」
木鼻(頭貫端):「牡丹」
虹(紅)梁:「波に千鳥」
木鼻:「獅子」
欄間:「二仙山に載宗、李達 清道人居を問う図」     【水滸傳巻四十五】
     「周瑜 魯粛に密計を授く 」              【三国志四偏巻ノ六】
    「ホウ統 孔明に献敵す」                【三国志四偏巻ノ六】
    「顧雍 密に呉主に荊州を斃(たおさ)んを勧む」 【三国志四偏巻ノ九】
(前)柱巻:「昇り龍、降り龍」
小脇板(簾脇):「牡丹 唐獅子」
幕板(平貳枚):「虞俊義 史文恭を活提(いけど)る」   【水滸傳十二偏五】
          「黄石公と張良(石黄 張良)」           【漢楚軍談】
脇障子(見送り板):「玄徳三人兄弟孔明含め四人 孔明計を證書を異主贈
             る」                   【三国志四偏巻ノ六】
脇障子(見送り)柱:「菊」
竹の節(兜桁上):(右)「竹に雀」、(左)「梅に鶯」
兜桁:「唐草」
(腰回り)
擬宝珠勾欄:(勾欄合[高欄間])「水兎」、(束):「力神(主)」
縁葛(禄かづ羅):水(流水?)
(小屋根廻り)
鬼板:「獅噛み」
箱棟:「雲海」
懸魚:「孔雀」
車板:「解珍、解宝 月夜に毒煎中(あ)たる虎を追う図」  【水滸傳巻四十三】
枡組 尾(大)垂木:「龍頭」、肘木:「獅子」、化粧垂木:「獅子」
枡合(間):「宋江明 鐘離老人に恩賞を與うる図」     【水滸傳巻四十四】
       「曹操 銅雀臺に諸士の武術算(み)る」       【三国志巻六】
       「公孫勝(清道人) 八門の陣図を説図」      【水滸傳巻三十】
台(臺)輪:「雲海」、台輪端:「獅子」
頭貫:「雲海」
木鼻(頭貫端):「牡丹」
虹梁:「波に千鳥」
木鼻:「獅子」
欄間:「唐子遊び」
太鼓廻り(ぐるり):「雲龍」
幕板(平貳枚):「素箋鳴命稲田姫 但し八頭蛇」          【神話伝説】
          「一丈青 双刀を弄(つかい)て大いに呼延灼と
          戦う図」                     【水滸傳巻四十七】

明治16年10月新調。大工は大工由・大工徳兵衛、彫り師は堺の山口久吉(彫久)、藤原某。明治29年に大由・大寅の手によって改修。このやぐらは解体し、彫物の一部がやぐら部屋に飾られている先々代もあったが、売却された。

※後面懸魚及び欄間撮影は、若中のTさん宅にお邪魔して、撮影させて頂きました。また、彫り物図柄はその時拝見させて頂いた「矢倉仕伝(法)帳」を元に作成させて頂いております。(文中表記の妻は、正面・後面を、平は左右の側面の事を指しています。)

彫り物図柄

矢倉 臺(台)場より上高さ 2.56m(八尺貳寸五分)
大屋根大きさ     桁行 2.53m(八尺三寸五分)
             梁間 2.15m(七尺壱寸)
火袋(提灯)大きさ  桁行 1.08m(三尺五寸五分)
              梁間 0.91m(三尺)
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